ニューロン(神経細胞) 脳を構成する素子 樹状突起:他のニューロンからの入力を受ける 細胞体:活動電位を生成する(電気パルス) 軸索:活動電位の伝送路 シナプス:他のニューロンへ信号を出力する 神経回路網(ニューラルネットワーク) 神経膜電位 膜電位:細胞外を基準とした細胞内の電位 ニューロンが何も活動していないとき -60mV ~ -70mV程度の負の値を取る(静止電位) 電位差の生じる仕組み イオンポンプ イオンチャンネル イオンポンプ ニューロンのNa+ / Ka+ポンプ エネルギーを使って、 ・Na+を細胞外に汲み出す ・K+を細胞内に取り込む イオンは一方通行である。(Naは出るしかない、Kは入るしかない) イオンチャンネル 特定のイオンを透過させる仕組み ・Na+ 透過性低 ・K+, Cl- 透過性高 方向に選択性はない。 K+ Na+ 濃度勾配:濃いほうから低いほうに流れる 内→外 電位勾配:電場を打ち消す方向に流れる 内←外 平衡電位 あるイオンに着目するとき、 濃度勾配による移動と電位勾配による移動が 釣り合う膜電位を平衡電位という。 ネルンストの式 イオンXの平衡電位 Vx = RT/(zF) ln([X]o/[X]i) R: 気体定数 T: 絶対温度 z: イオン価数 F: ファラデー定数 [X]o: 細胞外のイオン濃度 [X]i: 細胞内のイオン濃度 ヤリイカの巨大軸索の場合 細胞内 細胞外 平衡電位 Na+ 50mM 40mM 55mV K+ 400mM 10mM -92mV Cl- 40-150mM 540mM -65--32mV 静止膜電位 全てのイオンを同時に考えるとき、 Na+, K+, Cl-イオン電流の和が 0になったところで定常状態に達する。 Goldman-Hodgkin-Katzの式 膜電位 V = RT/F ln (PK[K]o + PNa[Na]o + PCl[Cl]o) / (PK[K]i + PNa[Na]i + PCl[Cl]i) Px: イオンXの透過係数 一般にK+の透過性が位置番高いので、静止膜電位は K+イオンの平衡電位に近い値になる。 例 ヤリイカの場合 PK : PNa : PCl = 1 : 0.03 : 0.1 (静止状態) → -70mV シナプス 化学シナプス(よく使われる) 電気シナプス ・興奮性入力 膜電位を上昇させる(脱分極) ・抑制性入力 膜電位を下降させる 活動電位 Acition Potential 膜電位を「一定の値」を超えて脱分極させる →電気パルスを生じる →軸索を伝わり、他のニューロンの入力となる イオン透過係数 Ka+ Na+ Cl- 静止状態 1 : 0.03 : 0.1 発火状態 1 : 15 : 0.1 Na+イオンの透過係数が約500倍になる 1-2msで元に戻る 仕組み Na+, K+イオンの透過性は 膜電位の上昇に伴って急激に上昇する 膜電位の上昇→(とくにNa+)透過性の増大